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ヴィンテージマンション「マンション四谷」リノベーション密着レポート vol.2
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ヴィンテージマンション「マンション四谷」リノベーション密着レポート vol.2

「マンション四谷」のリノベーション物語、第二弾をお届けします。

1971年に建築したレトロなマンション。
50年を超える時を刻んだ一室が、どんなふうに変わっていくのか?

今回は、解体工事の現場に密着!
部屋が新しく生まれ変わる。その第一歩が「解体」です。

工事を実施してみてわかった、図面には載っていないリアル。
想定外の発見と、それにどう対応したのか?

「壊した先に見えてくるもの」があった解体工事のリアルをお届けします。

■リノベーションにおける解体工事とは

「リノベーション」と聞くと、新しい空間や美しい仕上がりに注目されがちですが、「解体」こそが最も重要な工程のひとつです!

今回のように、骨組みだけを残して内装をすべて一新する「スケルトンリノベーション」では、既存の壁・床・天井・配管などを、丁寧に取り除いていきます。

この工程では、現地調査だけではわからなかった「隠れた状態」が明らかになります。

たとえば、下地の傷み壁内の古い配線床下に残された給排水管など。
まるで、住まいの身体検査のようです。

■解体工事が始まるまでにやるべきこと

場所や施工範囲を把握したので、いよいよ解体スタート!

……と、いきたいところですが。
解体工事ではその前にやるべき準備がたくさんあります。

施主との詳細な打ち合わせに始まり、工事工程表の作成、近隣住民への周知や挨拶、管理組合への工事申請、共用部の養生、そして重要なのが「法律に基づく各種手続き」です。

特に築年数の経った物件では、安全面にも十分な配慮が必要。
今回も工事に先立ち、いくつかの重要な準備を行いました。

アスベストの有無を事前にチェック

近年、建築物の解体において強く求められているのが、アスベスト(石綿)含有の確認です。

アスベスト(石綿)とは?
建材などに使われていた繊維状の鉱物。
吸い込むと健康被害を引き起こすことがあるため、現在は使用・除去ともに厳しく規制されています。

法改正により、一定規模以上の解体工事では、事前調査と報告が義務付けられています。
違反した場合、施工業者や物件の所有者に罰則が科される可能性も。

万が一、アスベストが含有されていれば、有害物質を飛散させる事態になりかねないので、リノベーションのプロとしては、絶対に怠ってはならない工程です。

工事前にアスベスト不検出を確認!

もちろん、今回の工事では着手前にアスベストの含有調査を実施し、「含有なし」であることを正式に確認しました。

上の書類が石綿分析結果報告書(証明書)の一部ですが、ここにアスベストが不検出であることが明記されています。

予備知識として知っておこう!
アスベスト調査対象となる工事
・解体工事(建物の全部または一部。延床面積80㎡以上)
・リフォーム・リノベーション含む改修(例: 天井材、壁材、床材など)
・設備工事(例: ダクト、配管撤去など)
調査結果の報告義務:
・工事金額100万円以上の改修・設備工事は報告が必要
対応
資格者による事前調査を行い、含有時は専門業者による適切な処理・処分が必要
注意点
1980年代以前の建物はアスベスト使用の可能性が高い。

■解体現場に立ってみて見えたこと

図面上の計画を進めるうえで、必ずと言っていいほど直面するのが、「現地を見て、はじめてわかること」です。

解体がひと段落済んだところで、広報担当者が現場へ。
玄関を開けた瞬間、まっさらというより「むき出し」の空間が広がっていました。

壁紙や床材には経年による変化が見られ、浴室やキッチンといった水まわり設備も、当時の仕様のままです。

日当たりの良いこの部屋ならではのトラブルも、実際に目にして判明!
窓ガラスの多くに、放射状のヒビがありました。

これは「熱割れ」と呼ばれる現象で、ワイヤー入りのガラスが、直射日光による温度差で割れてしまうもの。

古いマンションでは珍しくない事例ですが、ガラス交換が必要になるとは想定していませんでした。

室内を歩くと、リビングの広い床だけが、まだ一部残された状態。
床材の撤去はおおむね完了していましたが、この広さが思いのほか手強い。

浴室に目をやると、壁や床を覆う昔ながらのタイルがそのまま残されています。

工事担当者によると「このタイルを解体すると騒音や振動が激しく、時間もかかります。新規レイアウトに干渉しないため、残して仕上げ材を使用する工法を選択しました」とのこと。

なるほど、確かにこの空間の壁だけが原型をとどめているのが印象的でしたね。

現場に立ち、目で見て、音を聞く。
図面だけでは絶対にわからないリアルが、そこにはありました。

■想定外にどんな対処をしたのか?

リノベーションでは工事を開始してみて初めて明らかになることも多々あります。

特に床下や天井裏など、目に見えない部分では、思いもよらない事実が見つかることも少なくありません。

今回の工事では以下のような事実が明らかになりました。

1. 浴室側の排水管が1ヶ所使用不可
2. 使用していない給水配管が多数
3. 工事不可と思われた壁が撤去可能に
4. バルコニー付近から雨漏りを確認

それぞれに対して、施工チームはどう対処したのか、見ていきましょう!

1. 浴室側の排水管が1ヶ所使用不可

浴室にあった排水管のひとつが使用に適さないと判明しました。

この排水管はスラブ(コンクリート床)の内部に続くため、使用可能にするためには、下の階から天井裏を点検しなければならず、大きな工事が必要になります。

そこで施工チームは新たなルートで排水経路を設計し、別の既存管に接続することで解決を図ることを決断!

床下の高さを再検討しながら勾配も確保。
目に見えない裏側こそが、水まわりの性能を左右します。

2. 使用していない給水配管が多数

床や壁を解体すると、多数の配管が出現。
確認したところ、ほとんどの配管は使用されていないものでした。

そこで不要な配管をすべて撤去。
全体の水まわりを引き直す判断を下し、安全性の高い配管設計にアップグレードしました。

3. 工事不可と思われた壁が撤去可能に

初期プランでは「残すしかない」とされていた壁の一部。
解体してみると、構造壁ではなく、撤去が可能な間仕切り壁だったことがわかりました。

この壁を撤去したことで、リビングダイニングをより広く、開放感のある間取りに変更可能に。

制約がひとつ外れたことで、空間設計に自由度が生まれました!

4. バルコニー付近から雨漏りを確認

解体後、窓まわりに雨染みを確認しました。

バルコニーからの雨漏りの可能性が高いことが判明。
雨漏りはシロアリ、カビの発生など、様々な被害を引き起こすたため、すぐに直さなければなりません。

雨漏りが解消されない状態のまま内装工事はできないため、急きょ漏水調査を行いました。

もし雨漏りに気づかずに工事を進行していたら、内装仕上げに大きな影響が出ていたかもしれません。

「早期発見・早期対応」がリノベーション成功のポイントであると、改めて痛感しました。

■壊した先に見えた、新しい暮らしの姿

解体工事が始まったことで、マンション四谷のリノベーションはいよいよ本格的な段階に入ります。

図面にはなかった現実を把握し、対処法を見つけたことで、一つの大きな山を乗り越えました!

窓ガラスの熱割れや、床下から現れた想定外の配管。工事が難しいと思われていた壁の撤去可能性や、サッシまわりの雨漏りなどは、解体現場でなければ発見できない、貴重な現場視察となりました。

どんなに綿密な準備をしていても、予期せぬ事態は必ず起こるもの。
けれど、それを「想定外の失敗」ではなく「想定外の発見」として捉え、
柔軟にリカバリーしていく。
それが、私たちプロの仕事です。

次回予告】
Vol.3「この部屋が、かたちを持ち始めた」
——いよいよ、間取りの骨格が姿を現す!
壊すことで見えてきた課題を乗り越え、次はいよいよ「つくる」工程に入ります。
どんな間取りを描いたのか、そしてそれがどのように現実のかたちとして立ち上がっていくのか。
その過程を、現場の声とともにお届けします。お楽しみに。

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